探偵喫茶へようこそ

2



時は同じ頃、薄汚れた暗い倉庫内。



そこには五人の少女が監禁されていた。



「私たち……帰れないのかな……?」



それはふと零れた言葉だった。


しかし、それを聞いた少女たちは目に涙を浮かべる。



すると、鍵の開く音がした。


全員、出してもらえるのではという希望を抱き、ドアに近付く。



だがそんなことはなく、新しい仲間が増えただけであった。



「早く入れ!」



男の叫び声に、皆体が強ばった。


そして新しい仲間は、乱暴に背中を押されたため、バランスを崩しかけた。



「大人しくしとけよ」



男はそれだけ言って、また鍵を閉めた。



自然と、全員は新しく誘拐された彼女に視線を向ける。



その少女は前で手首を縛られているだけでなく、目隠しまでされている。



「えっと……大丈夫?」



先ほど皆を不安にさせた少女が、彼女に尋ねる。



「それはあたしのセリフだ」

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