探偵喫茶へようこそ
「どうしようもない……? どうにかするしかないじゃない! このままだと、私たち殺されるのよ!?」
「そんなこといってもな、あいつらが逃げて、大分時間が経っているんだぞ? もう警察にこの場所を通報されたに決まってる」
男の言うことは一理あった。
女は少し落ち着きを取り戻したらしい。
「……ここから逃げたらいいわけね?」
「そういうことだ」
「このガキは?」
女は睨むように友奈を見る。
「置いて行け。荷物を持っていたら、逃げ遅れる」
「それもそうね」
それから二人は嵐が去っていくように、この倉庫から逃げていった。
「怖かった……」
友奈はその場に崩れ落ちた。
「友奈ちゃん!」
すると、その声と共にたくさんの大人が入ってきた。
「友奈ちゃんだよね?」