探偵喫茶へようこそ
そこにはガラの悪い男が数十人いた。
全員が、知由たちを見つめている。
「天才ちゃん……!」
すると、誘拐犯の女が、知由に抱きつこうとした。
だが、それは雪兎が女の手を掴み、阻止した。
「どさくさに紛れてまたちぃちゃんを拐おうとするの、辞めてもらえますか」
声色だけでも背筋が凍っているのに、実際に面と向かって言われたらどうなるだろう、なんて考えているのは一弥。
「おい……見苦しいぞ」
すると、部屋の奥からドスの効いた声が聞こえてきた。
怖いとはまた違う……
恐怖で支配出来るタイプか。
海は冷静に分析する。
「お前ら、三崎知由を捕まえろ。殺さなかったら何してもいい」
男の声で、その場にいる男たちが襲いかかってきた。
「頼むぞ、一弥」
「はいはいっと」
知由に言われるより先に、一弥は手を出していた。
時間はかかったものの、一弥は全員を倒した。