探偵喫茶へようこそ


一弥は知由をフォローした。



「でも……」



それでも、雪兎は助けを求められたのに、何も出来ないことに悔しさを感じていた。



「そんなにアイツを助けたいなら、ウサギ一人で助ければいい」



言葉や声は冷たいが、誰が考えても知由が正しかった。



「……よくわかんない展開になってるんですけど」


「……同じく、です」


「僕もわかんない! 一弥も海も、ゆっきーもわかってるの?」



ついてこれていない人が三人、ようやく声を上げた。



「予想だがな」


「正確には無理だ」


「……僕は正直、何がどうなってるのかわかってません」



結局、知由以外誰も理解出来ない展開となっていた。



「簡単なことだ。三崎洋一が三崎夢里を殺そうとしている。容易に三崎夢里に近付けないため、逆に呼び出そうとあたしを利用しようとした。だが、それが失敗したため、本人に殺害予告を出した。そして、三崎夢里が守って欲しいと依頼に来た。それだけだ」



知由は要点だけを話した。

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