探偵喫茶へようこそ
知由は言葉に詰まった。
「知由ちゃん、本当はどうしたい?」
夏芽は知由の前に移動し、知由の視線に合うようしゃがんだ。
だが、知由はその問に答えられず、俯くだけだった。
「知由ちゃんがもし、三崎夢里さんを助けたいなら、私たちは全力で協力するよ」
夏芽だけでなく、その場にいる全員がそのつもりみたいで、真っ直ぐと知由を見た。
知由はしばらく考えたのち、雪兎に質問を投げた。
「……ウサギ。脅迫状の内容、覚えているか?」
急に質問され、少し驚いていたが、すぐに答える。
「うん。えっと、僕は夢里を殺しに行く、洋一、って書いてあったかな」
「……なるほどな」
知由のその言葉で、みんなの顔が明るくなった。
「何かわかったんだな!?」
誰よりも早く反応したのは、一弥。
知由は嬉しそうに言う一弥を、引くような目で見た。
「うるさいぞ。作戦を思いついただけだ」
「お! 僕たち、何すればいい?」