巨大ロボ!戦え! ガンスロン
「はあ〜」

ガンスロンの中で、深いため息をついた真由は、コクピットから、奥の畳の間に移動すると、テレビをつけた。


北海道の番組がわからない。

でも、仕方がないので、真由は横になり、ぼおっとテレビのニュースを見ていると、

モスクワの町を破壊した鷹が、ヨーロッパに向かって飛んでいるという速報が、流れた。

巨大生物は、神のご加護を受けている為、通常兵器は効かない。


そして、鮫はニューヨーク沖合いに移動し、その辺りを通る船舶を破壊していた。

乗組員が、食われたことを告げていた。


最後は、猿。

中国とチベットの国境に現れ、駐留している中国の軍隊を皆殺しにしていた。

コメンテーターは、今回は少しいいことをしましたねと、皮肉混じりに、猿を讃えた。


ガンスロンの報道はされず、コブラとカブトムシは…日本の自衛隊が駆逐したが……

巨大生物の死骸の後始末の大変さを伝えていた。

鹿が、奈良公園に寄り付かなくなったと伝えていた。


真由は、コブラとカブトムシの死骸を見ながら、

まだ自分が、戦った実感がなかった。


大体…真由は、レバーを引いただけだ。


「家に帰りたい…」

やはり疲れていたのか……真由は、横になると、すぐに寝てしまった。



< 19 / 40 >

この作品をシェア

pagetop