巨大ロボ!戦え! ガンスロン
「そんな同じとこ!無理!」

先程の激突で、ガンスロンは水中で揺れていた。


バランスが取れない。


「お祖父様!鮫が、こちらに来ません!」

まどかは、空中から鮫の動きを確認していた。

「こちらの作戦に気付いたか!」


鮫は浅瀬では、息がしにくくなる。

普通浅瀬で、人が襲われることは、滅多にない。

「逃がすな!真由!接近して、どこでもいいから、打ち込め!」

「ええ!」

嫌がる真由に、潤一郎は叫んだ。

「馬鹿もんが!そう簡単に、ガンスロンはやられんわ!」


よく考えたら、真由に権限はなかった。

水中で、鮫に向かって、近づいていく。

鮫も近づき、体当たりをくらわしてくる。

「今じゃ!」

鮫の尾が当たる前に、ガンスロンの左手から、銛状の毒針が飛び出し、クラッシャーを弾いた肌に、突き刺さった。

と同時に、ガンスロンは体当たりをくらい、水中で吹っ飛んだ。


「まどか!」

「わかっています」

まどかは、キーボードを叩いた。


ガンスロンは吹っ飛びながら、同じ方向に、円盤の裏につけてあるジェットエンジンを点火した。

鮫の攻撃も利用として、海面から飛び出したガンスロンは、鮫を引きずりながら、空中に飛び上がった。

毒針は、鋼鉄で繋がれており、鮫の頭に突き刺さっていた。

頭の一部が、海面から出たところで、鮫は踏ん張り、空中に浮かぶガンスロンとの間で、鎖がのび切った。

「そのままでは切れます!」

「真由!ガンスロンキャノンだ!」

「え!」

潤一郎の言葉とともに、二つのレバーの間から、二つの拳銃状のレバーが飛び出してきた。

真由は、左手のレバーを握り締めながら、右の方の拳銃に、手を伸ばした。

「リボルバーは、発射角度になっている!」

「わかった!」

真由は親指で回す。

目の前の画面に、鮫が映る。

「ターゲットロックオン!」

肩から伸びる右のキャノン砲が、鮫に向く。 

「鎖切れます!」

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