夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】
【港街/街外れ】
だから、僕は祖父や弟が本来仕事の拠点とするこの地方にやって来た。
もっと身近で勉強して、何か一つくらい自分で誇れる事を見付けたかったんだ。
自分は一体何者なんだろう?
もう、そんな過去に怯えないで新しい自分の人生を歩もうと思った。
それなのに。
環境が変わったらまた人見知りが激しくなって、今はここでの生活に慣れる事からのスタート。
弟や一緒に仕事をするみんなにも、たくさん迷惑をかけて……。
ミネアさんも僕に合わせて、お父様に仕事の担当地域を変えてもらってまで傍にいてくれる。
結局心配ばかりかけてしまって、まだ僕は何も進めないでいた。
「焦らず、少しずつ、進んで行けばいいんです。
ずっと一緒にいましょう?マオ様」
自己嫌悪に陥入りそうになる僕を、ミネアさんは優しく包み込むように抱き締めてくれる。
暖かい温もりが安心をくれて、「はい」と返事をすると僕は彼女をそっと抱き返した。
だから、僕は祖父や弟が本来仕事の拠点とするこの地方にやって来た。
もっと身近で勉強して、何か一つくらい自分で誇れる事を見付けたかったんだ。
自分は一体何者なんだろう?
もう、そんな過去に怯えないで新しい自分の人生を歩もうと思った。
それなのに。
環境が変わったらまた人見知りが激しくなって、今はここでの生活に慣れる事からのスタート。
弟や一緒に仕事をするみんなにも、たくさん迷惑をかけて……。
ミネアさんも僕に合わせて、お父様に仕事の担当地域を変えてもらってまで傍にいてくれる。
結局心配ばかりかけてしまって、まだ僕は何も進めないでいた。
「焦らず、少しずつ、進んで行けばいいんです。
ずっと一緒にいましょう?マオ様」
自己嫌悪に陥入りそうになる僕を、ミネアさんは優しく包み込むように抱き締めてくれる。
暖かい温もりが安心をくれて、「はい」と返事をすると僕は彼女をそっと抱き返した。