夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】
「!……ユウさ、っ……店長。
おはようございます!」
テーブルに頬杖を着いて、じっと下から覗き込むようにしていた黒髪の男性。このお店の店長ユウさんは、私が慌てて挨拶をするとその反応を見て笑った。
「おはよ、アカリ。
まだ他の従業員は来てないから、ユウさんでもいいぜ?」
「い、いえ!
私はもう、仕事中なんで……っ」
形が出来上がったパンの生地を鉄板に並べて、それを持ってオーブンの方へ歩いて行くと。そんな私の様子を見て、ユウさんは明るい声を弾ませる。
「ははっ、アカリは相変わらず真面目さんだな〜」
「っ……///」
背後に響くユウさんの声。
平然を装いながら、私はオーブンの中に持っていた鉄板を入れるとパンを焼く為のスイッチを入れた。