夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】
【6月15日/アルバート別荘の自室】
「アルバート様!
何をなさっているのですかっ?大人しく横になっていて下さい!」
見付かってしまったか。
寝具のまま起き上がり仕事机で資料を広げていた私に、様子を見に来た使用人長のローザが怒りの声を上げる。
とっさに言い訳を考えたが長い付き合いの彼女には通用するはずもなく、手に持っていた資料は取り上げられ、席を強引に立たされると背中を押さながらベッドへと戻された。
「いやね、あれはその……」
「療養の為にこちらに来られたのでしょう?
ならば、ここにいる間はごゆっくりなさって下さいませ」
横になった私にそう言いながら、掛け布団を被せてくれるローザ。
口調は厳しくたんたんとしているが、ちょっとした仕草や私に向けてくれる眼差しには優しさを感じ、観念して大人しくする事を決めた。
「アルバート様!
何をなさっているのですかっ?大人しく横になっていて下さい!」
見付かってしまったか。
寝具のまま起き上がり仕事机で資料を広げていた私に、様子を見に来た使用人長のローザが怒りの声を上げる。
とっさに言い訳を考えたが長い付き合いの彼女には通用するはずもなく、手に持っていた資料は取り上げられ、席を強引に立たされると背中を押さながらベッドへと戻された。
「いやね、あれはその……」
「療養の為にこちらに来られたのでしょう?
ならば、ここにいる間はごゆっくりなさって下さいませ」
横になった私にそう言いながら、掛け布団を被せてくれるローザ。
口調は厳しくたんたんとしているが、ちょっとした仕草や私に向けてくれる眼差しには優しさを感じ、観念して大人しくする事を決めた。