夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】
そして、更に……。
「何かあったら、私が支えます。
私は夢の配達人であると同時に、アカリさんの夫。そして、貴方の家族です。
いざとなった時は、頼って下さい。
アカリさんと結婚したあの日から、貴方の大切なものも、私の大切なものですから……」
自分とアカリが結婚した事で、私の将来の計画が乱れたのではないか?と、きっと彼は気に掛けていてくれた。
ハッキリと口にはしなかったが、もし私に万が一の事があれば……。
ヴァロン君は夢の配達人を辞めてでも、私の後継者になる道を選んでくれていたと思う。
血の繋がりよりも深い絆があるのだと。
それを、彼は教えてくれた。
……
…………。
〈回想終了〉