夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】
【6月下旬/シャルマ邸】
「ディアス!
おかえりなさい、待ってたんだ!」
私が帰宅した早々、声を弾ませて玄関で出迎えて下さったのは我が主人であるマオ様。
名家の執事でありながら、夢の配達人の金バッジというもう一つの顔を持つ私がマオ様と顔を合わせるのは約一ヶ月振りだった。
三年前の事件を境に、夢の配達人としての自分を一度捨てようかとも悩んだ。
”ヴァロン様”の代わりに白金バッジへの昇格を当時マスターだったギャラン様に薦められたが、それは辞退。
私は記憶を失くしたヴァロン様……。
ーーいや、マオ様専属の執事として生きる事を決めたのだ。
しかし。
誰よりも夢の配達人を愛し、人の夢を叶え続けてきた主人の志を継ぎたいという気持ちもあった。
そんな想いから今でも夢の配達人に籍を置き、金バッジから降格しない程度の任務を熟している。
「ディアス!
おかえりなさい、待ってたんだ!」
私が帰宅した早々、声を弾ませて玄関で出迎えて下さったのは我が主人であるマオ様。
名家の執事でありながら、夢の配達人の金バッジというもう一つの顔を持つ私がマオ様と顔を合わせるのは約一ヶ月振りだった。
三年前の事件を境に、夢の配達人としての自分を一度捨てようかとも悩んだ。
”ヴァロン様”の代わりに白金バッジへの昇格を当時マスターだったギャラン様に薦められたが、それは辞退。
私は記憶を失くしたヴァロン様……。
ーーいや、マオ様専属の執事として生きる事を決めたのだ。
しかし。
誰よりも夢の配達人を愛し、人の夢を叶え続けてきた主人の志を継ぎたいという気持ちもあった。
そんな想いから今でも夢の配達人に籍を置き、金バッジから降格しない程度の任務を熟している。