夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】

『ふざけんなッ……!!
お前に任せてた結果がこれだろッ?!
っ……もう邪魔すんなッ!!目障りなんだよッ!!』

哀しそうに、苦しそうに表情を歪ませてヴァロンはそう私に叫んだ。
家族と引き離され、リディアに続きアカリさんという最愛の人を失いかけて、どれだけ彼は辛かったんのだろう?


けれど。
ヴァロンが私を憎んでいて、本心からあの言葉を吐いた訳じゃない事は分かっている。
だって、あの状況でも彼の瞳は私には美しく映ったのだから……。

私に全てをぶち撒けた自らを責めて、傷付けて、泣いていた。


そんなヴァロンを、助けてやれなかった。
救ってやれなかった。

もう一度会えるのならば、謝りたい。
いつも何かある度、彼が「ごめん」と言ってくれたように……。

今度は私から、ヴァロンに歩み寄ってやりたい。
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