夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】
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持ってきたビニールシートの上に、作ってきたお弁当を広げる。
作りすぎかな?って思ったけど、マオさんが来てくれたから、念の為に全部持って来て良かった。
「わぁ〜い!いただきまーす!」
食いしん坊のヒナタはパァッと表情を輝かせながら、一目散におむすびに手を伸ばし頬張る。
ヒカルは私がおしぼりで手を拭いてあげると、小さく「いただきます」を言ってもそもそと控え目に食べ始めた。
そして、マオさんはかと言うと……。
「?……マオさん。
どうぞ、遠慮しないで食べて下さいね?」
「!……あ、はいっ」
ビニールシートの上で正座して、じっと私の作ったお弁当を見つめていた。
渡したフォークを手に持ったまま、じっと。
「……もしかして、お腹空いてませんか?
それとも、嫌いな物がありましたか?」
以前の彼《ヴァロン》ならば、好き嫌いなく何でも美味しそうに食べてくれた。