夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】
しかし、もしかしたら今の彼《マオさん》には食べられない物があるのかも知れない。
だったら、私は知りたいと思った。
マオさんの事を、もっともっと知りたい。
そんな気持ちで見つめていると、彼は予想外の言葉を口にする。
「……ずっと、思ってたんです」
「え?」
「貴女の、手料理……。
また、食べたいなって、思ってました」
!……っ〜〜〜。
マオさんの嬉しい言葉に不意を突かれて、私の胸はキュンキュンと締め付けられた。
しかもしかも、そういう事を天然というか、素直に言っちゃう純粋さ。
ーーいや。
彼が可愛いのは、前からだ。
意地悪そうに見えても、可愛かった。
……やっぱり、変わらないね。
込み上げる愛おしさで、堪らなく泣きたくなる。
突然会いに来てくれたり、素敵な言葉でこんなに幸せにしてくれる。
愛してる、って叫びたいよ。