夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】
そのうち、それ以上の事だって求められて、する時だって……くるのだ。
ヴァロン以外の人に、触れられる日が……くるんだ。
そう思ったら、何故だか涙が溢れてくる。
独りきりの寂しい夜のベッド。
冷たい布団。
落ち込む度に人肌が恋しくて、抱き締めてほしいと願ってた。
……。
でも、誰でも良かった訳じゃなかった。
私が求めているのは、今もたった一人……。
「……っ」
頭を過った想いと、今でも鮮やかに思い出せる愛おしい彼の姿を必死に閉じ込めるようにして、私は長い夜が明けるのを待ち続けた。
……
…………。