夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】
【ユイ21歳/自宅】
「ッ……!!」
イライラする。
勢い良く玄関の扉を開けて奥の自室に行くと、私は仕事の荷物の入った鞄をバンッ!とベッドに叩きつけた。
夢の配達人の調査員になって、あっという間に一年が過ぎた。
もう一年。それなのに思うように上手くいかない日々。
そして今日もまた、同僚との意見の食い違いで揉めた。
私の行動があったから、上手くいったのに……。それなのに報われない。
結果。
上司から注意を受けたのは私の方で、暫くの謹慎処分を言い渡された。
「っ……こんなところで、立ち止まってる訳にはいかないのにッ」
思わず口から漏れた本音。
私の瞳に映るのは、ベッドの傍の棚上に置かれた犬の形をした花の置き物。
三年前の誕生日に、お父さんに……。ヴァロンさんに貰ったそれには特別な加工が施されているらしく、今も変わらず美しい。
「ッ……!!」
イライラする。
勢い良く玄関の扉を開けて奥の自室に行くと、私は仕事の荷物の入った鞄をバンッ!とベッドに叩きつけた。
夢の配達人の調査員になって、あっという間に一年が過ぎた。
もう一年。それなのに思うように上手くいかない日々。
そして今日もまた、同僚との意見の食い違いで揉めた。
私の行動があったから、上手くいったのに……。それなのに報われない。
結果。
上司から注意を受けたのは私の方で、暫くの謹慎処分を言い渡された。
「っ……こんなところで、立ち止まってる訳にはいかないのにッ」
思わず口から漏れた本音。
私の瞳に映るのは、ベッドの傍の棚上に置かれた犬の形をした花の置き物。
三年前の誕生日に、お父さんに……。ヴァロンさんに貰ったそれには特別な加工が施されているらしく、今も変わらず美しい。