夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】
「モニカは、アカリさんとヴァロンさんに幸せになってもらいたいんだよね?
昔、よく聞かせてくれたもんな。二人は私の憧れなんだ〜って。
僕も、いつか二人揃って会ってみたいって思うよ」
私の思い浮かべていた事を分かっているかのように、ジェイクは抱き締めながら元気付けてくれる。
「……大丈夫だよ。
”あの二人は運命の赤い糸で結ばれてるから、何があっても離れたりしない”って、モニカ言ってたでしょ?
きっと、互いにその糸を手繰り寄せて、また巡り会えるから……。
モニカが信じてあげなきゃ。ね?」
信じる。
そうだった、私に今出来る事はヴァロンとアカリを信じる事。
私まで暗い顔をしていてはいけないと思い返して、頷く。
「ええ、そうね。
ありがとう、ジェイク」
背伸びをしてチュッと頰にお礼のキスをすると、あっという間に彼の顔が真っ赤に染まる。
「さ、そろそろ戻りましょう!」
ジェイクのおかげですっかり元気を取り戻した私。
もう一度星空を見上げてアカリ達の事を想うと、固まっているジェイクの手を引いて家の中へ戻った。
……
…………。