ひとり戦場に行く君へ
平成×年8月7日
髪を切り、随分と男らしくなった君に会った。
たった2週間会わなかっただけなのに、
何故か別人に見えた。
ミミズを素手でつかまえて、
笑ってわたしを追いかけてきたような頃とは打って変わって、
何のつもりか少し遠い花畑に連れていってくれた。
戦争が始まる。そう言われて世間は大パニックなのに、
こんな時にこんなに落ち着ける人だったっけ。
そう思った。
だけど今日はとてもいい日だった。
こんな時に花畑に来る人なんて当然いないから、2人だけ。
花が綺麗で、君が笑ってて、
まるで昨日の宣言が嘘のように、幸せなひと時を過ごせた。