オカマの恋





「吉野さん。わざわざ届けてくれたんだ…
また、お礼言わないと…」



「な、七一……あ、あのさ……」



「ん?なに?」








これは、七一に言うべきか……?

いや、でも言わねぇと……








「あ、あのさ……その…
吉野さんってさ……

もしかして……

お前のこと狙ってんじゃねぇか…?」




「え?」







あー!!
言っちまった…!

いや、でも言うしかねぇだろ!







「水族館のチケットに…
カップルイベントの花火の観覧車…
それに、そのストラップ……

わざわざ二つも入っているやつ買うか…?

俺、先週行ってきたときには…一つ売りのそのエイのストラップ売ってたぞ

お前絶対、吉野さんから狙われてるよ!」








俺の考えすぎか……?

いーや、そうじゃねぇ……絶対七一、吉野さんに狙われてる!


だって、おかしいだろ!
全て!


あの七一を見る目……
恋してる目だ


違う言い方だと、狩人の目だ!
アイツ絶対、七一を食おうとしている!





ヤバいって!七一!
お前、絶対狙われてるよ!








「…………」クスッ…


「……?七一…??」








こ、コイツ……

俺の言葉、信じてないなぁ…!!



いや、確かにおかしな話だけど……

絶対おかしいって……!









「七一、あのさ………………………」



「俺もそう思う。」



「………………え?」








七一は、笑うのをやめると
俺を見てそう言ってきた







え?

七一…?







『お前らー!仕事中に何話してんだー!
仕事しろ!仕事ー!!』



「あっ、はい。すみません」


「えっ!?な、七一!!ちょ、待っ…………」







俺らが話しているのに気づいた先輩は、遠くから声を出し言ってきた


七一は、その言葉に反応し
俺から離れ先輩の元に走っていった








な、七一…!

お、お前……まさか…!?




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