【完】愛して...
家の中に黒い服装に身を包んだ人達が上がり込んでくる。
「あれれ?死んじゃったの?」
母親が倒れているところを見て、楽しそうな声をあげる。金髪の人。
「おい。連れてけ。」
後ろにいた人達に命令を下し、母親は連れていかれる。
「さて?お前の名前は?」
『...み、尊』
「尊、ね。お前にはうちに来てもらうぞ。」
どうして?あなた達は誰?
私は困惑した顔で彼を見上げる。
「なんでって思ってる?それはねぇお前の母親も父親もうちんとこに金を借りてたんだよ。返しきれねぇほどにな。そんでお前は売られたわけ。」
淡々と、そう告げられた。