【完】愛して...
勝手に自己完結し、
急に恋しくなった人肌を感じようと、坂井さんに首に腕を巻き付け、ぴったりと抱きつく。
「なんだ、甘えたかよ。」
坂井さんに首もとに頭を押し付ける私。
『.....おと、うさん?』
「俺が?そうか。可愛い娘が出来ちまったな。」
クスクス
そう笑いながら私の後頭部を撫でる手にはどこか安心を覚える。
お父さん、か。
「猫ってどこ触られると気持ちいいんだ?」
上の方で、坂井さんの呟きが聞こえる。
「やっぱ、顎回りかな?」
そう言って、私を離し、顎の下を擽るように触ってくる坂井さん。