【完】愛して...

「あわわ、見てみぃ翼君。なんや甘い空気できとるわ。」

「お、お父さんは見てません。」

二人は目を見開いてこの光景に驚きを隠せないでいる。

夜は背中を触る時、いつも人差し指で上から下までゆっくりなぞる。

すると、


『!...んにっ。』

下まできた人差し指が尻尾の付け根に触れたらしく、反応してしまった。

風呂場なので響く私の声。

「うわぁ。やばいな、あれ。」

椿がニヤリ、と笑いながらこちらを指差す。

「...わりぃ。」

夜が謝る。

『フルフル...大丈夫。』

すると、

ガチャッ

奏達がサウナから出てきた。

まん中のお風呂に入り、奏が私をあおからとりあげる。

奏にぎゅっと抱きつかれ、うなじを噛まれる。
奏はよく噛んでくる。まさに獣だ。

『ぃっ...』

たまに痛い.....

前を見てみると、依がいた。

雫と翠は左の浴槽に入って、翼達と話しているようだ。

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