【完】愛して...
お酒が喉を通る音が尊からする。
俺はそっと尊から口を離す。
肩で息をしながら潤んだ目をこちらに向けてくる。
尊の口についたどちらの唾液かわからないものを拭う。
「うわぁ、濃厚ぉ~」
「まったく。尊がついていけてませんよ。」
と、雫と翠の呆れた声が聞こえる。
.....うるせぇ。
俺も手加減なしでしてしまったのは悪いと思ってる。が、あんな尊を前に手加減なんてできるか。
俺は心の中で毒づいて、尊を見る。
潤んだ目。
火照った頬。
極めつけに上目遣い。
そのとき、俺の理性が崩れた音がした。
俺は尊を抱えたまんま、席を立つ。
急に立ち上がったため、驚いたのか尊が俺にしがみつく。
ソファに移動して尊を向かい合わせて膝に乗せ座る。
また、キスをする。
さっきよりも深いキスを長くする。
口を離し、息絶え絶えな尊を見て、次は鎖骨に甘く噛みつく。
それに反応する尊。
全ての行動が愛おしい。
俺は噛みつきながら、片手を耳に、もう片手を尻尾の付け根へと伸ばす。
両方の気持ちいいところを攻められる尊からは先程よりも大きい反応をしめす。
何かくる、と尊が言ってくる。
すると、体を痙攣させ俺にもたれかかった尊
「いい子。」
と、俺は尊の頭を撫でる。