悪魔の囁きは溺愛の始まり
「マインドコントロールかな？」

「はっ？」


訳の分からない顔をする蒼大さんにクスリと笑った。いつの間にかマインドコントロールされている気分だった。


「彼女だって……マインドコントロールしてる？」

「はっ？」

「蒼大さんは知らない間に私を『蒼大さんの彼女』だとマインドコントロールしてるよ。」


唖然とする蒼大さんが可笑しくなってくる。

本人はその気ないだろうが、私は毎日毎日蒼大さんと一緒に過ごしているし、彼女のように扱われている。

だからだろうか。

いつの間にか蒼大さんの彼女に思えてきている。


「蒼大さんが私に『彼氏は蒼大さん』だと思わせてる。毎日毎日、そう思わせてる行動をしている。」

「当たり前だ。彼女だろ。」

「それ。当たり前のように私を彼女だと思わせるから、蒼大さんは特別な存在だと私もマインドコントロールさせられてる。」


毎日一緒にいるだけで相手に好意を抱いていく。

それも二人だけで過ごせば尚更だ。
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