悪魔の囁きは溺愛の始まり
背後で笑う声が聞こえてきた。

隣に寝転んでいた男だろう。


「ははっ、ははっ、ははっ、マジか。」

「おい、蒼大(そうた)。」

「おい、聞いたか?俺、今、『向こうに行け』って……初めて言われた。」


どうやらかなりのモテ男なんだ。私の言葉に凄く笑っている。


「悠祐(ゆうすけ)、春馬(はるま)、聞いたか?」

「いや、聞こえなかった。こっちの可愛い子たちと盛り上がってたから。」


どうやらナンパ男達は相当チャラそうだ。

そんな男達と話すなんて………琴音も波羽もどうしたのか。

気になり始めた私はすっかり眠気も覚めてしまっていた。

体を起こして琴音達を見てから男達に視線を移動していく。


「なるほどね………。」


一人納得した。

3人ともがイケメンだからだ。

楽しそうな琴音、波羽に溜め息を溢した。見た目からナンパ馴れしてそうな男達に………。


「音、波、ちょっと話があるんだけど。」

「あっ、うん。」

「なら、俺達は何か飲み物でも飲んでくるから。蒼大、行くぞ。」
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