悪魔の囁きは溺愛の始まり
蒼大さんと買い物をした後、私は初めて部屋を訪れた。

高級マンションの上階に住んでいる蒼大さんの部屋は一人暮らしにしては広い。

綺麗な部屋を案内されてソファーに促された。


「用意するから。」


対面式キッチンの中にある冷蔵庫に色々と入れ始め、その後ろ姿をじっと見つめていた。

次に冷蔵庫から棚へと移動して、グラスを取り出してくれている。

その行動を目で追っていれば、蒼大さんが苦笑いで私を見てきた。


「一花、見すぎ。先に着替えてくるか？案内する。」

「あっ、うん。ありがとう。」


途中だが、蒼大さんの寝室らしき部屋に案内された。

この部屋も綺麗に片付けられている。


「クローゼットも使っていいし、荷物も適当に置いて。」

「俺はリビングにいる。」

「ありがとう。」


蒼大さんが出ていったのを確認してから鞄を開けて、中から部屋着を取りだして着替えた。

カットソーと短パンに着替えた私は、着ていた洋服をハンガーに掛けさせてもらった。

蒼大さんのいるリビングへと戻れば、テーブルには色々な食べ物や飲み物が並べられていた。
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