嫌いなアイツとの恋愛のやり方
「……すみません。今すぐ取り替えてきます」

吐き出したい言葉を思いっきり飲み込んで、彼にそう伝えた。


なんなの、あいつ!?

そりゃミスした私が絶対的に悪いんだけどさ?

言い方ってもんがあるでしょうよ?

今回は念入りに2度もチェックした鍵を彼に差し出した。

「お待たせいたしました。どうぞ」

仮にも間違えておきながら反省のカケラもみせない私の言い方。

……私も、人のことなんて言えないかも。
< 19 / 156 >

この作品をシェア

pagetop