嫌いなアイツとの恋愛のやり方
開口一番に出た言葉は失礼極まりないが、彼もまたそうであって。

「それはこっちのセリフだ」

「なんで五十嵐くんがここにいるのよ!」

いま最も嫌いな同期、五十嵐くんが出てきたのだ。

「だからそれはこっちのセリフ。 隣とか… 俺のこと追ってきたの?」

澄ました顔で真面目にそんな事を言ってくるもんだから。

「はあ!? っんなわけないでしょ!」

てか、私の方が先に住んでたんだから、どちらかと言えばそっちが追ってきたようなもんでしょうよ。
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