嫌いなアイツとの恋愛のやり方
押し付けがましく渡された紙袋は、今テレビに取り上げられていて入手困難な有名パティシエの焼菓子が入っていた。

「っゔ、……仕方ないから これはありがたく貰っておく」

焼菓子に罪はないし、こんな高級なの自分でそうそう買わないし。

「ふっ… あっさりお菓子で吊られるんだ?」

パッと顔を上げ彼の顔を見れば、それはもう悪魔のような意地の悪い面持ちで。

「あ、あと 明日荷物が運ばれてくるから少し煩いと思うけど…… まっ大丈夫だよな?」

なんて、……憎たらしい笑顔でほざいている。
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