嫌いなアイツとの恋愛のやり方
「莉子ちゃん、これ営業部に届けてくれる?」
「はい、わかりました! いってきますっ」
新人はよくおつかいを頼まれることが多く、今日も出勤するとお声がかかった。
手渡された書類を持って元気よく出ていったのだが。
……正直、あまり行きたくないのが本音のところ。
だって、あいつがいるかもしれないじゃん?
運良く、もう外回りにでも行ってくれてたらいいのに。
そんな安易な考えをしながらも営業部へ向かう途中……