嫌いなアイツとの恋愛のやり方

嫌いLevel5？？？

「……っふわぁ〜 」

「大きな欠伸だこと。 莉子ちゃん 寝不足？」

人が行き交う朝、総務部に出社するや否や一足先に来ていた由香里先輩の声が耳に届いた。

「あ、おはようございますっ」

ククッと含み笑いしながらもコーヒーを飲んでいる先輩の姿は朝から様になる。

「先輩、今日早いですね？」

「うん。ちょっと、……ね 」

ほのかに顔が赤らめているようにも感じとれるその表情になんとなく察した。

きっと噂の彼の家から出社でもしたのだろうか。