嫌いなアイツとの恋愛のやり方
大人な先輩がこんなにも可愛らしくなる姿を見れで朝から得した気分だ。

なんて、呑気なことを思いながらも仕事に取り掛かろうとすると、

「三浦く〜ん!」

部屋にドタバタと入ってきた課長の声が響く。

普段から物腰の優しい総務部の癒し系のおじ様とも呼ばれている課長の声が少し焦っていた。

「は、はいっ。 何でしょうか?」

「昨日 頼んだ営業部への書類がね、ないって言われてて。 疑うつもりはないんだけど…… 三浦くん、ちゃんと持って行ったよね?」

少しばかり申し訳なさそうに話してくる課長の様子に、ふと昨日の事を思い出す。
< 63 / 156 >

この作品をシェア

pagetop