嫌いなアイツとの恋愛のやり方
「あ〜 優花ちゃんだ〜! こっちおいでよ〜 」

まだ始まったばかりだというのに、未だ学生ノリが抜け切れていない酔いちくれ集団。

人気者、高嶺の花の優花にお声がかかる。

「あとで行くね〜 」

なんて笑顔で愛想振りまいたかと思えば、

「………チッ、誰があんなバカの集まりに行くかっての」

「ちょ、ちょっと優花! 聞こえちゃうって」

口を隠して小声で彼女にそう伝えるも、本人はそんなに気にしていないご様子。

てへ、なんて可愛く舌を出して笑っている。

そんな姿でも絵になるもんだから困ったものだ。
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