嫌いなアイツとの恋愛のやり方
そんな仲のしれた同期と楽しく語り飲み明かして。

自分でも酔いが早いとは薄々感じてはいた。

「ちょっとお手洗い行ってくる〜 」

声も陽気で足元が少々おぼつかないと思っていたら、案の定 段差に躓き転びそうになって。

あっ…… と思った瞬間、誰かから腕を掴まれた。

「大丈夫?」

そう言って体制を整えてくれている人物。

「あ、ありがと ……五十嵐くん」

ん、と軽く返事をした彼は何事もなかったかのようにその場を去った。
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