お見合い結婚時々妄想
新婚旅行
慎一郎さんの仕事の都合で、ハネムーンは3泊4日
行き先は京都
なんか京都が好きな私
行き先を決める時に慎一郎さんにそう言ったら
「じゃ宿泊先はまかせてもらえる?僕の仕事の都合で近場にしか行けないから、そのくらいは奮発させてくれないかな?」
と言ってくれた
すごく嬉しくて、首を勢いよく縦に振って、どんな宿だろうとまたトリップしそうになったところで
「祥子さん、トリップしたいかもしれないけど、まだ決めたいことあるからね。後で思う存分トリップしていいから」
そう言って優しい笑顔
そういう時ふと思うこと
何故、慎一郎さんは私と結婚するんだろう
私なんかと結婚して後悔しないんだろうか?
どうして……
「……うこ。祥子?」
「……っ。は、はい!」
「またトリップしてた?お帰り。京都まではまだかかるから、寝ててもいいよ。ちゃんと起こしてあげるから」
「い、いや大丈夫です。起きてます!」
「そう?」
京都へ向かう新幹線の中
慎一郎さんは、グリーン車をとってくれていた
寝るなんてもったいないことはしませんよ
お見合いから半年、あっという間だった
慎一郎さんは、F社という日本屈指の総合商社に勤めている
しかも、海外事業部の部長という肩書きを持っている、F社でも期待されているエリートだ
海外出張なんて当たり前
とにかく忙しいらしい
急に結婚が決まったため、結婚式までの間、私たちは月1回のペースでしか会えていなかった
その合間を縫って式の打ち合わせや、新居を探して、引越して、とにかく怒涛の半年だった
「祥子、ホントに会社辞めてよかった?無理して専業主婦になることなかったのに」
「いいんですよ。今の新居からだと、通勤に1時間もかかっちゃうし、ただの事務職でしたから、私じゃなくても全然大丈夫な仕事ですし。しばらくゆっくりしたいなぁと思って……あ、ダメでした?働いてた方がよかったですか?」
「ダメなんかじゃないよ。なんだか祥子に申し訳なくてね……もし、何かやりたい事があったらいつでも始めていいからね。仕事に限らず、習い事でも」
「はい!」
そうして慎一郎さんが、私の手を握ってくれたので、私も握りかえした
自然に出てくる笑顔
慎一郎さんは、言ってみればとってもハンサムな人だ
学生時代はずっと野球部で、体格も細いだけじゃなく、鍛えられてるし、背も180あるし、それに今でも草野球チームにも所属していているので、お腹だって出ていない
「今度、祥子も練習に顔出すといいよ。チームのみんなにも紹介したいから」
と、さりげなく言っちゃうところも、とてもスマートだ
さぞかしモテただろうに、何故今まで独身だったのか、不思議なくらいだ
かく言う私は、どこにでもいるような容姿の女で、背は160はあるけれど、細くもなく、太くもなく、体の凹凸だって、悲しいかな自慢できるものじゃない
自慢できるのは、色白なことだけかな?
しかも、妄想癖のある女だ
過去の男達は
「付き合ってらんねぇ」
と言って去って行った
考えてみれば、自分の彼女が隣で、突然無口になって百面相(どうやら、全部顔に出てるらしい…)してるのだ
一緒にいても、気持ち悪いだけだろう
そんな私を、慎一郎さんはお嫁にもらってくれたのだ
私がどんなにトリップしようが、
「お帰り」
と優しく言ってくれる慎一郎さん
その度に私はほっこりした気持ちになる
慎一郎さんも私といてほっこりしてほしいなぁ
行き先は京都
なんか京都が好きな私
行き先を決める時に慎一郎さんにそう言ったら
「じゃ宿泊先はまかせてもらえる?僕の仕事の都合で近場にしか行けないから、そのくらいは奮発させてくれないかな?」
と言ってくれた
すごく嬉しくて、首を勢いよく縦に振って、どんな宿だろうとまたトリップしそうになったところで
「祥子さん、トリップしたいかもしれないけど、まだ決めたいことあるからね。後で思う存分トリップしていいから」
そう言って優しい笑顔
そういう時ふと思うこと
何故、慎一郎さんは私と結婚するんだろう
私なんかと結婚して後悔しないんだろうか?
どうして……
「……うこ。祥子?」
「……っ。は、はい!」
「またトリップしてた?お帰り。京都まではまだかかるから、寝ててもいいよ。ちゃんと起こしてあげるから」
「い、いや大丈夫です。起きてます!」
「そう?」
京都へ向かう新幹線の中
慎一郎さんは、グリーン車をとってくれていた
寝るなんてもったいないことはしませんよ
お見合いから半年、あっという間だった
慎一郎さんは、F社という日本屈指の総合商社に勤めている
しかも、海外事業部の部長という肩書きを持っている、F社でも期待されているエリートだ
海外出張なんて当たり前
とにかく忙しいらしい
急に結婚が決まったため、結婚式までの間、私たちは月1回のペースでしか会えていなかった
その合間を縫って式の打ち合わせや、新居を探して、引越して、とにかく怒涛の半年だった
「祥子、ホントに会社辞めてよかった?無理して専業主婦になることなかったのに」
「いいんですよ。今の新居からだと、通勤に1時間もかかっちゃうし、ただの事務職でしたから、私じゃなくても全然大丈夫な仕事ですし。しばらくゆっくりしたいなぁと思って……あ、ダメでした?働いてた方がよかったですか?」
「ダメなんかじゃないよ。なんだか祥子に申し訳なくてね……もし、何かやりたい事があったらいつでも始めていいからね。仕事に限らず、習い事でも」
「はい!」
そうして慎一郎さんが、私の手を握ってくれたので、私も握りかえした
自然に出てくる笑顔
慎一郎さんは、言ってみればとってもハンサムな人だ
学生時代はずっと野球部で、体格も細いだけじゃなく、鍛えられてるし、背も180あるし、それに今でも草野球チームにも所属していているので、お腹だって出ていない
「今度、祥子も練習に顔出すといいよ。チームのみんなにも紹介したいから」
と、さりげなく言っちゃうところも、とてもスマートだ
さぞかしモテただろうに、何故今まで独身だったのか、不思議なくらいだ
かく言う私は、どこにでもいるような容姿の女で、背は160はあるけれど、細くもなく、太くもなく、体の凹凸だって、悲しいかな自慢できるものじゃない
自慢できるのは、色白なことだけかな?
しかも、妄想癖のある女だ
過去の男達は
「付き合ってらんねぇ」
と言って去って行った
考えてみれば、自分の彼女が隣で、突然無口になって百面相(どうやら、全部顔に出てるらしい…)してるのだ
一緒にいても、気持ち悪いだけだろう
そんな私を、慎一郎さんはお嫁にもらってくれたのだ
私がどんなにトリップしようが、
「お帰り」
と優しく言ってくれる慎一郎さん
その度に私はほっこりした気持ちになる
慎一郎さんも私といてほっこりしてほしいなぁ