お見合い結婚時々妄想
最終話
目が覚めたら慎一郎さんがいた
慎一郎さんは産まれたばかりの祥希子を抱っこしていた
「ありがとう、祥子。お疲れさま」
そう言って、ベッドを起こしてくれた
「ごめんね?側にいてあげられなくて」
「ううん。仕事だもん。しょうがないよ。お義父さん達は?」
「もう帰ったよ。まだ居たそうだったけどね。祥子のお母さんも凄く喜んでた」
「ずっと抱っこしてるの?」
「うん。我が子がこんなに可愛いとは思わなかった」
そう言って、2人で笑った
私は無事に出産した
祥希子の産声を聞いた時、それまでの痛みや苦しさが全部吹き飛んだ
2人で祥希子を見つめる
「どっちに似てる?」
「さあ?まだ分からないね」
「でも、目は慎一郎さんだね。綺麗な二重瞼だもん。きっと美人になるわ」
「それにしても。可愛いね」
慎一郎さんは祥希子の頬を指で撫でた
「祥希子、産まれてきてくれて、ありがとう。お父さんとお母さんを選んでくれて、ありがとう。お父さんとお母さんは、祥希子の事をずっとずーっと愛してるからね。だから、元気に幸せに育つんだよ」
慎一郎さんの言葉を聞いて涙が出た
「なんで祥子が泣くの?」
そう言って私にキスをする慎一郎さん
「もちろん、祥子のことも愛してるからね?」
「そんなこと、分かってます」
「本当に?」
「ええ、もちろん」
そうして祥希子の手を触る
「祥希ちゃん、お父さんみたいな素敵な人を見つけるんだよ」
「見つけなくていい」
「だめよ、私みたいに幸せになってもらわないと」
「それはそうかもしれないけど。じゃ、僕が認めた男と見合いさせるか。いやでも……」
「もう、慎一郎さんたら。そんなこと言ってたら、祥希ちゃんに嫌われるよ?」
「……それは嫌だな」
本当に困った顔をしている慎一郎さんを見て、思わず吹き出した
慎一郎さんから祥希子を受け取って、抱っこしていたら、祥希子が目を開けた
「起きたの?祥希ちゃん」
「やっぱり可愛いね」
「本当。可愛い」
「祥希子、お父さんだよ」
「お母さんだよ」
「今、笑った?」
「まさか!」
「僕を見て笑ったって、今」
「笑うわけないでしょ?まだ産まれて何時間しか経ってないのに」
「いや、祥希子は他の子と違うかも」
「慎一郎さん……」
私が呆れて慎一郎さんを見ると、慎一郎さんが何?と首を傾げた
「慎一郎さん、物凄く……」
「親バカだよ?それの何が悪い?こんなに可愛いのに」
「もう、慎一郎さんったら」
悪びれもせずにそう言って、私から祥希子を取り上げて抱っこした
「祥希子は可愛いねぇ」
慎一郎さんと出会う前は、自分にこんな幸せが訪れるなんて思いもしなかった
多分、お見合いじゃなければ出会う事もなかっただろう、慎一郎さんと私
そんな人と夫婦になって、家族が増えていく
これからも慎一郎さんと幸せに生きていく
この先、何が起こるか分からないけど、きっと私達は変わらず幸せでいられるはずだから
はっと気付くと、慎一郎さんが微笑みながら私を見つめていた
「お帰り」
そうだった
私達、ここから始まったね
私は笑顔で応えた
「ただいま」
そうして、2人で笑い合った
慎一郎さんは産まれたばかりの祥希子を抱っこしていた
「ありがとう、祥子。お疲れさま」
そう言って、ベッドを起こしてくれた
「ごめんね?側にいてあげられなくて」
「ううん。仕事だもん。しょうがないよ。お義父さん達は?」
「もう帰ったよ。まだ居たそうだったけどね。祥子のお母さんも凄く喜んでた」
「ずっと抱っこしてるの?」
「うん。我が子がこんなに可愛いとは思わなかった」
そう言って、2人で笑った
私は無事に出産した
祥希子の産声を聞いた時、それまでの痛みや苦しさが全部吹き飛んだ
2人で祥希子を見つめる
「どっちに似てる?」
「さあ?まだ分からないね」
「でも、目は慎一郎さんだね。綺麗な二重瞼だもん。きっと美人になるわ」
「それにしても。可愛いね」
慎一郎さんは祥希子の頬を指で撫でた
「祥希子、産まれてきてくれて、ありがとう。お父さんとお母さんを選んでくれて、ありがとう。お父さんとお母さんは、祥希子の事をずっとずーっと愛してるからね。だから、元気に幸せに育つんだよ」
慎一郎さんの言葉を聞いて涙が出た
「なんで祥子が泣くの?」
そう言って私にキスをする慎一郎さん
「もちろん、祥子のことも愛してるからね?」
「そんなこと、分かってます」
「本当に?」
「ええ、もちろん」
そうして祥希子の手を触る
「祥希ちゃん、お父さんみたいな素敵な人を見つけるんだよ」
「見つけなくていい」
「だめよ、私みたいに幸せになってもらわないと」
「それはそうかもしれないけど。じゃ、僕が認めた男と見合いさせるか。いやでも……」
「もう、慎一郎さんたら。そんなこと言ってたら、祥希ちゃんに嫌われるよ?」
「……それは嫌だな」
本当に困った顔をしている慎一郎さんを見て、思わず吹き出した
慎一郎さんから祥希子を受け取って、抱っこしていたら、祥希子が目を開けた
「起きたの?祥希ちゃん」
「やっぱり可愛いね」
「本当。可愛い」
「祥希子、お父さんだよ」
「お母さんだよ」
「今、笑った?」
「まさか!」
「僕を見て笑ったって、今」
「笑うわけないでしょ?まだ産まれて何時間しか経ってないのに」
「いや、祥希子は他の子と違うかも」
「慎一郎さん……」
私が呆れて慎一郎さんを見ると、慎一郎さんが何?と首を傾げた
「慎一郎さん、物凄く……」
「親バカだよ?それの何が悪い?こんなに可愛いのに」
「もう、慎一郎さんったら」
悪びれもせずにそう言って、私から祥希子を取り上げて抱っこした
「祥希子は可愛いねぇ」
慎一郎さんと出会う前は、自分にこんな幸せが訪れるなんて思いもしなかった
多分、お見合いじゃなければ出会う事もなかっただろう、慎一郎さんと私
そんな人と夫婦になって、家族が増えていく
これからも慎一郎さんと幸せに生きていく
この先、何が起こるか分からないけど、きっと私達は変わらず幸せでいられるはずだから
はっと気付くと、慎一郎さんが微笑みながら私を見つめていた
「お帰り」
そうだった
私達、ここから始まったね
私は笑顔で応えた
「ただいま」
そうして、2人で笑い合った