失恋の傷には媚薬を



“今日はありがとう、おやすみなさい”


無事、部屋につき
部長にメールを送信した


電車に乗る前に
再度連絡するように言われたのだ
あんなふうに言われたら
帰るって、悪いことしたな…と
少し後悔してしまう


でも、、でも、
まだ…、と
自分の心にストップをかけてしまう


シャワーを浴びて寝ようとした時
スマホが震えた
確認してみると
送り主は部長だ



“もっと楓と一緒に居たかった。おやすみ”



もっと一緒に…か、
私ももっと一緒にいたかった

いつか部長を好きになり
安心して一緒にいられるだろうか
期待もあるが
まだまだ不安と怖さがあるのは確かだ

それでも
一方前へ進めたかと思うと
気持ちは軽くなった

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