失恋の傷には媚薬を
熱い、
そう気がついて目が覚めた
カーテンから明かりが差し込んでいる
時計を見るとお昼過ぎ
熱が上がりきったのか
身体の熱さが半端ない
汗も尋常じゃないくらい掻いている
着替えた方がいいだろうか
それ以上に喉の渇きが酷い
ベットから出てふらつきながら冷蔵庫を開く
数日前に作ったポトフの残りが目に付いた
いやでも思い出す
ポトフが入った容器を開け
生ゴミ用のゴミ袋へ入れ目にしないように
ゴミ箱へと捨てた
『…っ、と』
興奮したせいか
バランスを崩しそうになる
こりゃまずいな、と
ペットボトルを持ち
着替える気力がなく
手で届く範囲で汗を拭き
またベットへと戻った