失恋の傷には媚薬を
部屋まで送ってくれた周先生
車から降りる時
嬉しいお誘いをいただいた
「今度、彼女に会ってくれるかな?楓ちゃんにちゃんと紹介したいんだ」
やっぱり彼女がいたんだ
私に?と思いながらも嬉しい話だ
もちろん、快く申し出を受けた
部屋に帰れば一人
また色々考えてしまうだろう
早めに寝ようと思い
シャワーを浴びるために脱衣所へと
足を踏み入れた時、考えてしまった
これから先、このままでいいわけがない
それに亮平さんを無くした今
今の会社で普通に働けるのだろうか
もし万が一、あの女と一緒にいるところを見たりしたら…どうなるかわからない
もう潮時かな…
少し疲れた顔をした
鏡にうつる自分の顔