失恋の傷には媚薬を
誤解の和解
「大丈夫か?本当にすまない」
心配そうに屈み込む亮平さん
それを遠目から見ている周先生
『全然大丈夫』
そう笑って返すが
亮平さんの顔はちっとも晴れない
それどころか何度も謝ってくれて
そのたびに顔が
今にも泣きそうな子供のように見えてしまう
『大丈夫、すぐ治るから』
そういう問題じゃない、と
遠目から見ていた周先生が口を挟む
「事の発端はお前だろ?なんで最後まで守ってやらねぇんだ?俺のと約束、また破るのか?」
怒ってます、と感情を抑えながら話している
周先生が怖い
亮平さんは立ち上がり
周先生の方を向いた
「そうだ、俺が悪い。だから終わらせようとした…でも、俺の考えが甘かった。楓を傷つけた」