失恋の傷には媚薬を
姉の復讐
姉の行方不明のことがあり
再認識させられた格差
亮平さんとこの街を出ようと
決意は変わらず
亮平さんが挨拶に行きたいと
言っていたが断った
お父さんとの約束は知っていたが
私も父もそれどころじゃ無い
亮平さんには姉のことは言わず
私から簡単に伝え
引っ越しが済んで
少し落ち着いてからにしようと伝えた
「…わかった。楓が言うならそうしようか」
私の頑なな態度に
何も聞かずに了承してくれた亮平さん
落ち着いたら
きちんと話そうと思う
それから毎日、残りの日々を
亮平さん中心に回っていた
朝、亮平さんが起きる前に起き
ご飯とお弁当を作る
帰宅後も夕食を作り
一緒に食べられるときは食べ
一緒にお風呂に入り
一緒に眠りについた