失恋の傷には媚薬を
姉の私への恨みがよくわかった
私の知らないところで起きたことも
全て私のせいにしている
『お姉ちゃんさ、何でも私のせいなんだね』
私の中で何かが切れてしまった
関わりたくない、関わらないほうがいい
そうわかっていても
今こうして目の前にいる
何も感じていない
自分勝手なワガママな姉に
ぶつけずにはいられなかった
『私の事を憎んだり恨んだりして気が済む?私から健ちゃんを奪って、達彦も奪って…。私がつらい思いをした姿を見て、清々した?……お姉ちゃんって、可哀想』
姉は可哀想な人だ
そうしないと、自分は満たされないのだろう
「は?可哀想?可哀想なのはアンタ。健ちゃんも達彦だったアンタより私を選んだのよ?」
ニコニコしながら
勝ち誇ったように言う姉にうんざりした