失恋の傷には媚薬を
小さな工事から
大きな行政が関わる工事まで
道路もつくるし
石油や除染物を貯蔵するタンクだってつくる
なんでも手掛ける企業
それが二木コーポレーション
その中で忙しい営業部に私は所属している
バリバリ外に出て
営業先へまわったり
交渉や入札したりという仕事は
私みたいなオンナがするものではない
昔からの風習がまだまだ抜けないココは
オンナは事務仕事、お茶くみ、雑用
そういったものばかりだ
でも、そういう仕事をする私たちがいて
会社は回っているのだ
だから馬鹿にされたくない
そう思い働いてきたが
同期のみんなは寿退社
後輩も次から次へと…
始めは冗談交じりに
「次は笹倉だな」なんて言われていたが
今は誰も私へそういう話を振ってこない