失恋の傷には媚薬を


指輪?

たまたま通りかかったのか
横峰部長はスマホの画面をのぞきこんできた


「売っていいものなのか?」


『もう必要ないですから』



何も知らない部長に
話す必要はない
スマホを制服のポケットへと入れ
話は終わりと仕事に取り掛かった



「なんだよ、見せろよ」



「横峰部長、プライベートなことですよ?あまりしつこいとセクハラで訴えられますよ?」



恐ろしい発言をした里奈に
部長は苦笑いをし後ずさりをしながら
自分の席へと戻って行った



「私も一緒に質屋に行きたいです」



コソッと言ってきた里奈
どうやら売りたいものがあるらしい
ニコニコな里奈
何かありそうだとワクワクしてきた

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