girls
【菊川晴斗】

【そのまんまの意味だよ。明日話すね】

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わ、訳が分かんない!!!
揺れる車内で手すりを握る力が強くなる。
心なしか足元が浮く。
説明されるのか。そもそも菊川君てイケメンだったよね。
ぼーとしてると後ろから肩を叩かれた。

「おはよ!高畑さん!」

振り替えると3つ年上の川口千夏さんがいた。
ぱっちり二重に、腰まである長い髪。胸元まで開いた
青の涼しげなワンピース。つまり美人さん。
口調が少々男っぽい。だがそこが人当たりの良さと言うかとても会話のしやすい人である。

「お、おはようございます!」

先輩を前に声の音域が少し高くなる。
新米でもないのに。


「あれ?なんか今日いつもよりオシャレだね?」

鋭い。

「そうですか?もう夏も終わりですし気分展開です」

先輩は豪快に笑った。

「なるほどね!イメチェンっていうか、そういう感じかな?いいね!可愛い」


先輩に誉められて顔が紅潮する。
普段誉められ慣れてないせい。

「ありがとうございます」

右手に握った携帯が微かに振動する。

【今どこかな?】

ドキッとする。


「ん?なんかライン反応してるよ?」

黒い画面に緑の枠が映る。

「あ、はい!」

ちょっと慌てて画面を隠す。

先輩はその様子を横目に車外に視線をずらした。
そーっとチェックする。

宛先は【菊川晴斗】

いつもより短いスカートをはいた。その理由の
張本人からの連絡だ。

トキメキが少なくなったからといって
オシャレしない訳じゃない。
そう今日はちょっとお洒落した。
意識してる。

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