×princess misfortune×
負けずに顔色一つ変えない沢田さんはニコやかな笑顔で、呆然としている高橋くんを連れて去っていってしまった……。



待って沢田さん!!

違うの高橋くん!!


わたしの心の叫びも虚しく、



「続きする? 聖偉ちゃん?」


目の前に残ったのは、やっぱりキラキラした樹野くんのウザい笑顔だけ……。



「何言ってんだぁ! このエロバカッ!!」



それを思い切り突き飛ばしたわたしは、全力で走って家庭科室へと避難した。






家庭科室に戻った後、




高橋くんは目を合わせてくれず、




沢田さんは生暖かい目で何度も微笑みかけてくれ、




何とも居心地の悪い中で、文化祭は始まりを迎えたのだった……。
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