×princess misfortune×
無視して聞こえないふりするのは得意技。
とにかく黙って受け流すのが賢い生き方。
わたしはそう信じて疑わない。
だから堂々としてられる。
「あっ、先生来た! 聖偉ちゃん、今日はケーキ食べて帰ろうね? ねぇ?」
わたしに抱きついたまんまの実哉が鬱陶しいくらい近い距離から言ってくる。
さっさと座れ~って促してる先生なんて無視……。
「わかったから座っといで」
「うんっ! 実哉座るねぇ」
わたしの声にはいちいち反応するのに……。
呆れる先生とわたしに気付くこともなく、席に座った実哉は早速メイク直しを始めた。
もう先生も見て見ぬふり……。
いつも通り、事務的な連絡事項を抑揚の無い声で伝えてる。
話題は、二週間後の文化祭のこと。
ダラダラ面倒くさそうに喋る先生の話を要約すると、
喫茶店をやるって申請は出したものの、全く準備を進めないクラスに呆れた先生は急遽、実行委員を決めることにしたらしい。
つまりは、
わたしには無関係の話。
誰がなろうがわたしの知ったことじゃないから、わたしはカバンに隠して携帯をいじる。
とにかく黙って受け流すのが賢い生き方。
わたしはそう信じて疑わない。
だから堂々としてられる。
「あっ、先生来た! 聖偉ちゃん、今日はケーキ食べて帰ろうね? ねぇ?」
わたしに抱きついたまんまの実哉が鬱陶しいくらい近い距離から言ってくる。
さっさと座れ~って促してる先生なんて無視……。
「わかったから座っといで」
「うんっ! 実哉座るねぇ」
わたしの声にはいちいち反応するのに……。
呆れる先生とわたしに気付くこともなく、席に座った実哉は早速メイク直しを始めた。
もう先生も見て見ぬふり……。
いつも通り、事務的な連絡事項を抑揚の無い声で伝えてる。
話題は、二週間後の文化祭のこと。
ダラダラ面倒くさそうに喋る先生の話を要約すると、
喫茶店をやるって申請は出したものの、全く準備を進めないクラスに呆れた先生は急遽、実行委員を決めることにしたらしい。
つまりは、
わたしには無関係の話。
誰がなろうがわたしの知ったことじゃないから、わたしはカバンに隠して携帯をいじる。