×princess misfortune×
「ねぇ。ちょっと付き合って?」


言われてついていった先は、レンタルビデオ店だった。



着くなり、


「オススメは?」


不躾に聞いてきた彼女に、前にちょっと興味があったアクション映画を選んだら、



「アクションって見てて疲れるよね~」


こう言ってさり気なく棚に戻された。







「ねぇ。ちょっと付き合って?」


言われてついていった先は、ゲーセンだった。



「高橋弱いよ~」



対戦出来るゲームには一通り付き合わされたが、沢田は一戦たりとも落とさなかった。



唯一自信があったクレーンゲームで、一発で仕留めたブタのストラップを見るなり、



「ブタかよっ」


って言いながら大笑いされた。






「ねぇ。ちょっと付き合って?」


言われてついていった先は、映画館だった。



話題のホラー映画に女の子たちの悲鳴が所々聞こえる中、


「ふぁ~あ~」


彼女はひたすら俺の肩を枕に眠り続けていた。



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