×princess misfortune×
沢田のちょっと付き合って、が始まって一週間。




さすがに休みの日までは現れない沢田に、安心したような…………物足りないような……。





なんて、柄にもなく考えてたら携帯のバイブ音が聞こえた。





『はぴば高橋 クラス一同』



わざわざ転校していった樹野発信でメールが届いた。



『お祝いはそっちの奴らにしてもらえ』



……そういえば誕生日だったな。



だからって別に予定が有るわけでもない。



休みなので家族は外出。



空っぽのリビングでぼんやりしてたら、またバイブ音。



『はぴば総史(かずし)、樹野の分まで明日の放課後に相手してやるからな。今日は……ごゆっくり』



いつも連んでるクラスの奴からメールが入った。



ごゆっくりって書いてるけど、当日である今日に予定なんてない。




とりあえずお礼の返信でもしようとした時、



今度は玄関のチャイムが鳴った。




ゆっくりと開けた玄関の先には、




「はぴば高橋」




休日にも関わらず、いつもの食えない笑顔をした沢田がいた。



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